昨年苦労の末に入荷したクベラツヤS型ですが
https://www.scale-ps.com/archives/4868
↑昨年の記事はこちら
昨年訪れた採集地に唯一繋がる橋が崩壊したと連絡がありました
前も崩壊してたし船か最悪泳いで渡ればいいか…と高を括っていたら
今年の雨量の少なさで川が干上がっており船を出せないとのこと
河床はドロドロで歩いて渡れないので完全に詰みました
昨年のブログでもう辿り着けないかも…と記載しましたが
その通りになってしまいました
そんな訳でS型の発生前に新たなポイント探しに下見にいってきました
前回の地点付近は森林面積が少なく新たなポイント探しが絶望的だったので
少し南下して
Salavan県を調査しました
現地の方の読み方は
サーラワン
サーラヴァン
どちらの発音もOKです
最近私が調査をしているsekong県より北側のエリアです
Salavanは Savannakhetと植生が似通っており、sekongより標高の低いエリアとなります
昨年の感覚を頼りに死骸でも見つからないかなと森を彷徨っていたら

歩行してる生体いた…
しかも長歯のかなりカッコいい個体
周りの樹冠にも付いていたみたいで
昨年より多く採集することができました
この種は密集して発生するようで、広範囲にぽつぽつではなく
狭いエリア(木10本くらいのエリア)に密集しています
昨年は11月の初認でしたがもう発生していたようです
発生初期のようで綺麗な個体が多かったです
(それでも密集がゆえのケンカ傷の個体がちらほら)
昨年の地元住人の4月までいるとの発言は信憑性が低くなりました

本種の付く木は樹高があり目視でその姿を確認できません
当然キックしてもびくともしないので
現地で丸太を切り出して即席ハンマー?を作成
写真手前は丸太を作成するために地元住民が用意してくれた倒木
ハンマーを木に叩きつけて採集します
彼◯島の「みんな 丸太は持ったな‼ 行くぞォ‼」的なノリです
当然かなり重くてマトモに扱えないのですが
屈強な住民たちが手伝ってくれました
師匠!
やはり丸太は全てを解決します
なぜ皆で丸太持って記念撮影しなかったのか本気で後悔しています
採集後は村へ招待いただきホームステイ
常温の焼酎をしこたま飲まされました
このブログを見てる若い子たち
若いうちに飲み慣れておきましょう
採集スキル並に大事です
この村の人たちもラオス語ではない独自言語を使っていて何話してるかサッパリでしたが、アルコールが入ればノリでなんとかなります

ホームステイした家
ライトと小さな農機具以外の電化製品がなく
原始的な生活を送っています
シャワーはもちろんトイレもありません
豚が全部処理してくれるとのこと…
あれ?夕食に出してくれた豚肉って??
丁度ASF対策で口にしなかったので助かりました
さて今回採集した生体ですが
皆さんが気になるのは昨年のクベラツヤS型と同じ種であるか?という点かと思います
結論から申し上げると
同じクベラツヤS型であると思います
採集地は南下し県も変わりましたが
生息環境がかなり酷似していること、地図上や実際にフィールドに出た感じでは山塊や河川による分断はないと思われます
何より見た目が同じで
上翅の黒色帯は狭い個体からクベラツヤD型のように広い個体まで様々です
発生時期は早いですが、許容範囲だと思います
こうなると表記名どうしよう…と考えましたが
今回はsalavan産のS型として販売します
生体ラベルには「クベラツヤ salavan S型」と表記します
紛らわしくて申し訳ございません
昨年購入した方はコンタミにお気をつけください
そしてもう1点気になるであろう
モウホツヤpauleiではないの?問題
記載論文に掲載された個体と外見上が酷似しており
モウホツヤpauleiと同定するのは正直妥当だと思います
pauleiかは一旦置いておいて
まずクベラツヤなの?モウホツヤなの?問題ですが
・クベラツヤが好まない高温帯に生息していること
・モウホツヤelegansのように70㎜を越えるとほぼ長歯になる
・クベラツヤやブルマイスターのように巨大なボディ+短歯の組み合わせを見たことがない
以上3点の理由からクベラツヤよりモウホツヤである
というのが2回目の調査で私が感じた結果です
ではなぜ「クベラツヤ salavan S型」と表記するのか?
上記のとおり自分のなかではモウホツヤだと思っていますが
・採集個体の中に相変わらずクベラツヤの外見の個体が混じること
・まだたった2回の採集で数百個体しか見ておらず調査不足なこと
・昨年採集のF1個体が羽化していないこと
以上の理由から今年はクベラツヤ表記のままにします

同じ木から降ってきた♂
色も柄も形も違う
現地調査もせずに標本と論文だけで種を確定したがる方を散見しますが正直ナンセンスだと思います
また飼育結果もとても大切で、凄腕ブリーダーの手によってF1個体が95mm付近のクベラツヤそっくりの見た目で羽化する可能性もあります
高温帯に生息しているが、飼育してみたら低温飼育が適していてかなり大型になった!
有効積算温度調べたらクベラツヤに近かったから、見た目はモウホツヤだけど中身はクベラツヤだったんだ!となるかもしれません
逆に飼育していて感触が完全にモウホツヤだったのであれば、クベラツヤをさらに否定することができます。
飼育だけでも検証することが沢山あります
こういった情報が揃うまでは表記名は変えられないです
昨年クベラツヤ Savannakhet S型をご購入いただいたお客様!
些細なことでもいいので積極的に情報いただけますと嬉しいです
因みに私が増やした幼虫は全て販売してしまったので自分で検証できません
偉そうなこと語っておいて申し訳ございません
皆様便りです🙇🏻♂️
今後どうなるのか
決着がつくまでみんなで飼育しながら議論するのも楽しみです
今のところの私の予想ですが
元々モウホツヤが生息していたところに
クベラツヤが河川から侵入して交雑
長い時間をかけてクベラツヤっぽい形状を獲得?
ラオスには大河川のメコン川があり大雨の時は数百キロの移動は可能だと思われます
今回と前回の採集地はクベラツヤのC型とD型の生息地からどちらも侵入可能な位置にあります
流木や船などにくっ付いてたまたま辿り付いたのかな?
なんて想像しながら採集していました
こういう考察していると生を実感しますね
実際のところは不明ですが
いつか明らかになるように
現地調査と飼育を重ねていきます
最終日にクベラツヤD型を採集して
生息環境の差異を改めて確認しようと思ったのですが

前回みつけた産地は森林ごと消滅してました
コーヒー畑にするらしいです…
時間が足りなくて今回は諦めましたが
次回は新しいポイントを開拓しなくてはなりません
残された時間は僅かなのかもしれません
今回入荷した生体については
撮影が終わった順に本日中以降にHPにUPします
確実に抑えたい方はご来店を、遠方の方はお電話ください(10時以降電話繋がります)
4日は東北ペットフェスティバルに参加するため発送はできませんのでご了承ください
また同日は注文確認のレスポンスが遅くなりますのでこちらもご了承ください。
価格表はこちらです
クベラツヤ salavan S型 salavan産

個体によって顎の形状や上翅の模様がかなり異なります
79mmペア 44,000円
77mmペア 38,500円
76mmペア 35,200円
75mmペア 33,000円
74mmペア 28,600円
73mmペア 27,500円
72mmペア 24,200円
71mmペア 23,100円
77Bmmペア 22,000円
76Bmmペア 19,800円
75Bmmペア 18,700円
74Bmmペア 16,500円
73Bmmペア 14,300円
71Bmmペア 12,100円
70Bmmペア 11,000円
ギラファノコギリ原名亜種 sekong産

99㎜ペア 33,000円
83Bmmペア 9,900円
79mmペア 8,800円
チェリフェルネブト sekong産

過年度はごく少数採集できていましたが
今年は初めての採集です
何故か出会う機会が少なく私の中ではレア種です
(写真の大型♂は私の標本用です)
フリーサイズペア 11,000円
今回の入荷は以上となります
いつもより種類が少ないのは
私の荷物が行きにロストバゲージしたからです
採集用具やストック用具がなく、素手と街灯採集のみで戦ってきました
シヴァオニツヤやニティドゥスマルバネなども採集できたのですが、泣く泣くリリース
ちなみに私の荷物はまだ世界のどこかを彷徨っています
大切な採集道具早く返してほしいです
